お知らせ

2019.11.10

<治療終了>咬み合わせが気になる:1期治療→2期治療


症例紹介 part16 です。
(患者さんに掲載の許可をいただいております)

この患者さんは、初診時12歳男の子(現在15歳)。

2017年の4月に矯正相談にいらした患者さんです。

「噛み合わせが気になる」
ということで来院されました。

2017年4月に矯正相談
5月に検査診断
6月に1期治療開始(ヘッドギア+2×6)
1年後
2018年5月に2期の再検査診断
7月にマルチブラケット装置セット

1年2ヶ月経過して
2019年9月に無事ブラケット撤去しました。

初診時(2017年5月)
2期再検査(2018年5月)
装置撤去時(2019年9月)
の写真です。

正面
0000000010
0000000034
0000000061

下から
0000000009
0000000033
0000000060

上あご
0000000006
0000000030
0000000057

下あご
0000000004
0000000031
0000000056

右側
0000000008
0000000032
0000000059

左側
0000000007
0000000029
0000000058

「見た目」よりも「機能的なこと」
を心配されてきた患者さんでした。

問題点は
・軽度の上顎前突(上下顎のバランスにおいて)
・上下顎前突(側貌に対して)
・軽度の叢生(でこぼこ)

1期治療は
上下の顎のバランスを整えるために
ヘッドギアといって上顎の成長を抑制する装置
を1年間使用してもらいました。

1年後の再診断で
①治療終了
②非抜歯で2期治療へ
③上下顎前突を改善するため抜歯して2期治療へ
の3択で治療方針を選択していただきました。

②非抜歯で2期治療へ
を選択されたので
その後マルチブラケット装置(約1年)
で治療を行いました。

1期治療?2期治療?

???

と思われた方のために
簡単に説明しますと

1期治療
・乳歯もまだある時にやる治療(概ね6歳〜12歳)
・骨格のコントロールがメイン
・その結果、歯の生え変わりがスムーズにいき
 でこぼこも軽減されることを目指す

2期治療
・全て永久歯になったらやる治療(概ね12歳以降)
・歯のねじれ、傾き、角度など全てコントロール
・できる限りパーフェクトな噛み合わせを目指す

という違いがあります。

1期治療と2期治療では
目指しているゴールに違いがあります。

1期治療でパーフェクトを目指すのは無理です。
たまに運が良ければ、
「2期治療が必要ない」
と私が思うこともあります。

ただ、1期治療で終わることもよくあります。
これは患者さんがそれを希望されるからです。
パーフェクトでなくても
7~8割の見た目と噛み合わせで満足
という方も多くいるためです。

当院では
1期治療終了時に検査を行い
1期治療で終了とするか
2期治療を行うか
患者さんに選択してもらっています。

さて、
この症例に戻ります。

1期治療終了時に
上下顎のバランスは良くなり
(写真で横の噛み合わせの黒い隙間がなくなっています)
咬合状態は良好です。
でも、
軽度の叢生(でこぼこ)や軽度の空隙が残っていました。

患者さんが2期治療に進むことを選択され
現在は無事、ほぼパーフェクトな状態になりました。

保定治療も頑張りましょう!

使用装置:ヘッドギア、マルチブラケット装置

これまでにかかった費用は
検査診断 3.5万
唾液検査 0.5万
1期装置料金 25万
1期調整費 6.5万(0.5万x13回)
2期装置料金 30万
2期調整費 6.5万(0.5万x13回)
保定装置料 2万

<症例情報まとめ>
主訴 噛み合わせ
診断名 上顎前突、上下顎前突、軽度叢生
年齢 12歳
主な装置 ヘッドギア、マルチブラケット装置
抜歯部位 なし
治療期間 1期 11ヶ月 2期 1年2ヶ月
治療費  74.0万+税
リスク 歯肉退縮、ブラックトライアングル、歯根吸収、顎関節症状等

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