症例紹介 part16 です。
(患者さんに掲載の許可をいただいております)
この患者さんは、初診時12歳男の子(現在15歳)。
2017年の4月に矯正相談にいらした患者さんです。
「噛み合わせが気になる」
ということで来院されました。
2017年4月に矯正相談
5月に検査診断
6月に1期治療開始(ヘッドギア+2×6)
1年後
2018年5月に2期の再検査診断
7月にマルチブラケット装置セット
1年2ヶ月経過して
2019年9月に無事ブラケット撤去しました。
初診時(2017年5月)
2期再検査(2018年5月)
装置撤去時(2019年9月)
の写真です。
正面
下から
上あご
下あご
右側
左側
「見た目」よりも「機能的なこと」
を心配されてきた患者さんでした。
問題点は
・軽度の上顎前突(上下顎のバランスにおいて)
・上下顎前突(側貌に対して)
・軽度の叢生(でこぼこ)
1期治療は
上下の顎のバランスを整えるために
ヘッドギアといって上顎の成長を抑制する装置
を1年間使用してもらいました。
1年後の再診断で
①治療終了
②非抜歯で2期治療へ
③上下顎前突を改善するため抜歯して2期治療へ
の3択で治療方針を選択していただきました。
②非抜歯で2期治療へ
を選択されたので
その後マルチブラケット装置(約1年)
で治療を行いました。
1期治療?2期治療?
???
と思われた方のために
簡単に説明しますと
1期治療
・乳歯もまだある時にやる治療(概ね6歳〜12歳)
・骨格のコントロールがメイン
・その結果、歯の生え変わりがスムーズにいき
でこぼこも軽減されることを目指す
2期治療
・全て永久歯になったらやる治療(概ね12歳以降)
・歯のねじれ、傾き、角度など全てコントロール
・できる限りパーフェクトな噛み合わせを目指す
という違いがあります。
1期治療と2期治療では
目指しているゴールに違いがあります。
1期治療でパーフェクトを目指すのは無理です。
たまに運が良ければ、
「2期治療が必要ない」
と私が思うこともあります。
ただ、1期治療で終わることもよくあります。
これは患者さんがそれを希望されるからです。
パーフェクトでなくても
7~8割の見た目と噛み合わせで満足
という方も多くいるためです。
当院では
1期治療終了時に検査を行い
1期治療で終了とするか
2期治療を行うか
患者さんに選択してもらっています。
さて、
この症例に戻ります。
1期治療終了時に
上下顎のバランスは良くなり
(写真で横の噛み合わせの黒い隙間がなくなっています)
咬合状態は良好です。
でも、
軽度の叢生(でこぼこ)や軽度の空隙が残っていました。
患者さんが2期治療に進むことを選択され
現在は無事、ほぼパーフェクトな状態になりました。
保定治療も頑張りましょう!
使用装置:ヘッドギア、マルチブラケット装置
これまでにかかった費用は
検査診断 3.5万
唾液検査 0.5万
1期装置料金 25万
1期調整費 6.5万(0.5万x13回)
2期装置料金 30万
2期調整費 6.5万(0.5万x13回)
保定装置料 2万
<症例情報まとめ>
主訴 噛み合わせ
診断名 上顎前突、上下顎前突、軽度叢生
年齢 12歳
主な装置 ヘッドギア、マルチブラケット装置
抜歯部位 なし
治療期間 1期 11ヶ月 2期 1年2ヶ月
治療費 74.0万+税
リスク 歯肉退縮、ブラックトライアングル、歯根吸収、顎関節症状等
札幌 桑園 矯正歯科egao 笑顔